クリスマスローズは春を告げる花。
木枯らし舞う寒い冬に凛として咲き誇るクリスマスローズは、冬枯れた庭をにぎやかに彩ってくれます。
照れたようにうつむき加減に咲く姿はとても可憐で、
おもわず、手を差し伸べてみたくなります。
クリスマスローズは、なぜこんなにも人の心をつかむのでしょう。
そんなクリスマスローズの大きな特徴を解説しています。
クリスマスローズの基本データ
植物名:クリスマスローズ
科名:キンポウゲ科
属名:ヘレボレス属
学名:Helleborus
英名:Hellebore, Christmas rose
和名:寒芍薬
別名:レンテンローズ、ヘレボルス・ニゲル、雪起こし(ユキオコシ)
原産地:ヨーロッパ、西アジア
開花時期:12月~4月(種類により違う)
花のように見える部分はガク
クリスマスローズの最大の特徴は、花弁のように見えるのはガク弁で、中心部の小さい部分(蜜腺部)が花だということです。
画像:【書籍】NHK趣味の園芸 クリスマスローズ12ヶ月栽培ナビより
本来の花弁は退化して「ネクタリー(蜜腺)」として残っていて、この部分は花が咲き終わると落ちてしまいます。
そのご、ネクタリー(蜜腺)が落ちた後に、種子ができ子房が膨らんできます。
花弁は5枚が大半ですが、中には6枚のものがあることも。
2枚が外側、2枚が内側、1枚は片方が内側で片方が外側と重なりあう順番が決まっています。
中央でぎゅっと硬く固まっていた雄しべが、ほころびかけた頃がクリスマスローズが一番美しいとされています。
この頃は、花粉が出る直前で、花型や花色も最も良い状態といえます。
そして、クリスマスローズは、花色(ガク)が最初ピンクに色付き、日ごとに変わって白くなり、最期は緑で終わります。
雄しべが開き進むにつれて花粉が出はじめ、次第に花の透明感が損なわれ色が褪せていきますが、その色を楽しむのもまたいいものです。
ただし、地方によっては寒暖の差によりこの色変わりがない場合もあるようですが…。
ひと株ごとに花姿が異なる
クリスマスローズの花は、咲き方や色、形、模様などが、バラエティーに富み、一株ごとに個性的な表情をみせてくれます。
タネでふやされている株なので、似たものはあっても、同じものはありません。
クリスマスローズには毒がある
クリスマスローズは種によって成分は異なりますが、毒を根茎(こんけい)や葉に含みます。
あやまって摂取すると、嘔吐、腹痛、下痢、けいれん、呼吸麻痺、心拍数の低下、心停止などを引き起こす恐れがあります。
丈夫で毎年花を咲かせる
クリスマスローズは丈夫で育てやすく栽培しやすいのも特徴です。
特に庭に植えたクリスマスローズは、ほとんど手がかからず植えっぱなしでも大丈夫。
大きな株に育つと、たくさんの花を咲かせ、とても見ごたえがあります。
まとめ
クリスマスローズの花弁のように見えてる部分は、がく片が進化したものです。
花弁は5枚が大半ですが、中には6枚のものもあり、花粉が出る直前の頃が一番美しく見える時期になります。
クリスマスローズの花は、咲き方や色、形、模様などが豊富で、ひと株ごとに表情が違い、似たものはあっても、同じものはありません。
種によっては根茎や葉に毒があり、あやまって摂取すると、嘔吐、腹痛、下痢、けいれん、呼吸麻痺、心拍数の低下、心停止などを引き起こします。
丈夫で初心者でも育てやすく、地植えのばあいはほったらかしでも育ちます。
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