2月のクリスマスローズの手入れと管理

ボリュームのあるダブルのクリスマスローズ クリスマスローズ12ヶ月栽培ナビ

2月になると開花見込み株や開花株が咲き始め、2~3月がクリスマスローズの最盛期になり、色とリどりのクリスマスローズが庭を埋め尽くし、初芽苗は双葉がほぼ出そろいます。

バラエティ豊かな花の魅力を思い存分楽しめる時期。

各地では販売会が開催され、愛好家にとってはもっとも楽しくワクワクした季節になります。

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2月の作業

株元の整理をする

古葉を切ったあと2ヶ月ほどで、残しておいた葉柄の基部は枯れて茶色になっているので取り除きます。

残しておくと、灰色かび病などが発生しやすくなるためなのですが、基部が枯れていれば、指で簡単に抜き取ることができます。

もし、半枯れ状態で指で抜き取ることができないなら、無理に引き抜かないで、さらに枯れるまで待って抜き取るようにします。

古葉切り

1月の作業と同じです。

入手した開花株の植え替え

この時期に出回る開花株を入手したら、1~2回り大きな鉢に植え替えます。

本来は10月ですが、市販の開花株は根詰まり状態になっていることが多く、植え替えを行わないと水はけ、通気性が悪くなり根腐れを起こして枯れてしまう恐れがあるからです。

スリット鉢やプラスチック鉢に、古い用土は落とし根をよくほぐしてから植え替えます。傷んだ根があれば切り取ります。

スリット鉢はプラスチックでできているため安価で軽いのが魅力です。鉢花生産者用に作られた鉢で、鉢の底近く側面に縦スリットがはいっています。⇒ スリット鉢を【楽天】で探す

↓ 鉢への植え付けにはクリスマスローズの花の土を。

10月の植え替えとは違って元肥は施しません。
用土に粒上の浸透移行性殺虫剤を混ぜておくと、アブラムシなどの発生を予防できます。

植え替えによって根が傷んでいるので、新芽や新葉を傷つけないように、花は子房が膨らむ前に摘み取ります。植え付けが終わったら水をたっぷり与えましょう。

※子房とは雄しべの下の方の膨らんだ部分で、ここに種子ができる。
クリスマスローズの花の構造

開花株の庭への植え付け

植えつけ適期は本来は10月ですが、植え替えと同じく根腐れを防ぐために、新たに入手した開花株は2~3月に根を良くほぐして植えつけます。

秋冬は日が当たり、夏の午前中は日当りが良く、午後からは木陰になるような半日蔭の場所に植えつけます。

直径40cm 深さ40cmほどの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や牛のふん堆把を、穴の大きさの3分の1から2分の1加え、深植えにならないように植えるのですが、もし水はけが悪い場所なら日向土小粒を加えてみましょう。

土を少しづつ戻しながら株元が地表より少し上になるように、株の高さを調整し、元肥は施しません。

植えつけ1週間後にリン酸分の多い暖効性化成肥料(N-P-K=8-12-10)などや、またはリン酸分の多い暖効性有機肥料(N-P-K=5.5-6.5-3.5)などを株の周囲に置き肥として施します。

おススメはプロミックです。

人工授粉

タネを確実につけさせるために人工授粉にトライしてみませんか?

やりかたは、クリスマスローズの花2品を選び、綿棒やピンセットを雄しべにつけて、花粉を集め、集めた花粉を雌しべの先端に数回こすりつけます。

または、クリスマスローズの花2品を選び、どちらもオシべを取り除き、そのオシベを相手のメシベにつけて交配してもいいです。

人工授粉後1週間位すると花の中央の子房が膨らんでくるので、交配がが成功したかどうかわかるようになります。 膨らんできた場合は、種がこぼれてしまわないように袋をかけましょう。紙の袋を作り、ホチキスで花を包むように取り付けます。

その後種がとれれば、すぐに植木鉢などに巻き、秋には小さいポットに、翌年には4号鉢に植え替えます。

人工授精は、花粉がたくさん出る2~3月の晴れた日の午前中に行うようにしましょう。
※こちらは中級・上級者向けの作業です

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2月の管理 鉢植え

置き場所

 鉢植えの場合風通しのよい日向に置きます。

水やり

 水やりは週に1~2回やりますが、2月中旬から下旬になり、花が旺盛に咲き始めると用土が乾きやすくなります。

肥料

1月と同じく、液体肥料(ハイポネックス)を10日に1回、さらに2月上旬に暖効性化成肥料(プロミックなど)を置き肥として施します。(ただし、1月上旬に施してる場合は不要)

液体肥料(ハイポネックス)

置き肥は株元から離して鉢の縁に沿って施し、その際 用土の中に少しだけ押し込んでおくと、水やりや鉢の移動の時に肥料が転がりません。12月上旬に施した暖効性化成肥料の置き肥はカスだけが残ってるんで取り除き、用土の表面をきれいに保つようにします。

病害虫の防除

灰色かび病は新たに入手した開花株に発生することがあります。病斑が拡大する前に見つけ次第患部を切り取り殺菌剤を散布して風通しの良い場所で管理します。

2月下旬になるとアブラムシが発生するので、見つけ次第捕殺し、群れてる場合は葉ごと切り落とします。見落としのためにスプレー式の殺虫剤で散布しておきましょう。2月中旬頃に浸透移行性殺虫剤を散布して予防することもできます。

詳しい防除法はクリスマスローズの病気と害虫を参考に。

2月の管理 庭植え

植え場所

秋冬は日が当たり、夏は半日蔭になる落葉樹の下のような、木洩れ日が当たる場所がベスト。

水やり

1月と同じです。特に要りません

肥料

 要りません

苗の管理

撒いたタネ・発芽苗

2月になると、ほとんどの苗が発芽し双葉を展開します。また気温は1月よりも上がるため水切れに注意し、殺菌剤を散布して苗立ち枯れ病を予防します。管理は1月と同じです。

5号未満の苗

風通しの良い日向で管理します。

リン酸分の多い液体肥料(ハイポネックス)などを10日に1回、規定倍率で水やり代わりに施すほか、リン酸分の多い暖効性化成肥料(プロミック)などを2月上旬に施します。

昨年10月に植え替えていない苗や、新たに入手した3号ポット苗は1~2回り大きな鉢に植え替えます。元肥は施しません。

まとめ

2~3月はクリスマスローズの全盛期を迎え、昨年まいた種もほとんど双葉を展開します。バラエティ豊かな花の魅力を思い存分楽しめる時期なので愛好家にとってはもっとも楽しくワクワクした季節になります。

作業と管理は1月とほぼ同じですが気温が徐々に上がってくるので水切れや病害虫に注意が必要です。

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