10月のクリスマスローズの手入れと管理

木陰に咲く白いクリスマスローズ クリスマスローズ12ヶ月栽培ナビ

この季節はだんだん暑い日が少なくなって過ごしやすい日が多くなり、
クリスマスローズも根がはり新芽が伸びてきて本格的な生育期に入ります。

なかには、秋に新葉を展開しない株もありますが、地中では根が旺盛に伸びています。

10月は株分けして鉢への植え替えや、庭への植えつけの適期。
(寒冷地や高冷地では9月に行います)

この時期にも種類によっては咲いてる株がありますが、
時期外れの花はもったいなくてもすべて切り取ります。

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10月の作業

植え替え

鉢植えの場合、鉢底から根がはみ出しているような株は根詰まりを起こしています。今年の春に購入した鉢植えはすでに根詰まり寸前ですから植え替えたほうがいいでしょう。

そして、用土も劣化するため、クリスマスローズは1~2年に1回は植え替えを行うようにします。

今の根鉢よりも1~2回り大きな鉢を選び、深植えにならないように植え替えます。極端に大きな鉢に植え替えると、加湿によって根腐れを起こしやすくなるので、鉢は2回りまでにしましょう。

用土

クリスマスローズの土を自分でブレンドする場合は、『赤玉土』『腐葉土』『鹿沼土(軽石)』の3種類の用土を準備し、『赤玉土4:腐葉土3:軽石3』または『赤玉土5:腐葉土4:鹿沼土1』の比率でブレンドするといいようです。

しかし、私も苦労しましたが土のブレンドって難しいですよね。初心者の方は、手間がいらない市販の用土を使うといいですよ。

クリスマスローズ用の土があります。堆肥(たいひ)や土壌改良剤が適度な比率でブレンドされていますので、失敗はかなり少なくなります。

おススメは、はなごころ『クリスマスローズの土』です。

赤玉土・バーク堆肥・バーミキュライト(土壌改良剤)・軽石をブレンドしたクリスマスローズ専用土です。 排水性をよくする効果のある『くん炭』と、花が付きやすくなる『リン酸』も入っているんですよ。便利ですね^^

通販だと重い土を自宅まで配達してもらえるので、かさばるものや重さのあるものは助かります。

その際、用土の中に、粒状の浸透移行性殺虫剤を用土に混ぜておくと、アブラムシなどを予防できるのでバッチリです。

植え替えの手順

根は軽くほぐし、鉢の上部は水やりスペースとして2~3cmほど空けて植えます。植え付けたら水をたっぷり、鉢の底から流れ出るように与え、その後3~4日は根腐れを起こさないために与えないようにします。

植え替えから1~2週間は風や直射日光を避けて、根を落ち着かせましょう。10日ほど経過すると細根が伸びてくるので、日当たりのよい場所に移し、用土の表面が乾いたら通常の水やりに戻します。

株分け

株分けは鉢の大きさを大きくしたくない場合や、お気に入りの株を増やしたい場合生育や花つきが悪くなってきた場合に行います。

株分けを行うのは、初めて開花して4年以上が過ぎ、6芽以上ある大株です。鉢のサイズでいうと8~10号鉢ほどの株になります。

株分けの手順

株を分ける時は、各株が3芽以上になるように分けます。芽数が多い大きな株は翌年も開花する確率が高いですが、花芽が少ない(例えば1芽とか)だと、株の勢いが回復するまでに時間がかかり数年の間は開花しなくなります。

株分けは6芽以上の大株を。6芽だと一つの株が3芽づつ、7芽だと3芽と4芽にというように3芽以上に株分けします。

まず6芽以上の株をスポット鉢から出すと、一つの株が3芽以上になるように、ハサミで上から切り込みを入れて割くようにしてわけます。(株分けする前はなるべく水やりを控えて乾燥した表土の方が分けやすいです)

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分けたら、このページ上の【植え替えの手順】に沿って、鉢と土を用意し作業を進めていきましょう。

庭への植え付け

鉢の開花株を庭へ植え付けるのも10月は適期になります。ただし庭植えの場合は鉢のように移動できないので、場所選びは大切になってきますね。夏の午前中は日当たりが良く、午後からは木陰になるような場所が適しています。

必ず開花株を植え付けてください。開花見込み株や5号未満の苗だと、株が充実してないので、開花するまで時間がかかります。鉢よりも年数がかかるので、初めての花を咲かせるまでは鉢栽培で行い、その後 庭に植え付けるといいでしょう。

植え付けの手順

直系40cm 深さ40cmほどの穴を掘り、掘り上げた土に、腐葉土や牛糞堆肥を穴の大きさの3分の1~2分の1加え、株元が地表より少し上になるように、株の高さを調整しながら植え付けます。

水はけが悪い場合は、掘り上げた土に「日向土」を加えてみてください。

庭植えの植えなおし

庭に植えてるクリスマスローズの生育や花つきが悪くなったら、植えなおしをしてみましょう。

庭植えの株も年数がたつと周りの植物と重なり合い、風通しが悪くなったり、生育が衰えて花つきが悪くなったりします。そんな時には株をいったん掘り上げて植えなおしたり、株分けなども行うと株の若返りになり、またたくさんの花を咲かせてくれます

庭植えの株は根が深いのでスコップを株の周りから押し込むように掘り上げます。根が多少ちぎれても大丈夫です。

同じ場所、別の場所に植えなおしも、このページ上の【庭への植え付け】のやり方で進めてください。

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10月の管理 鉢植え

置き場

暑さも和らぎクリスマスローズが生育する時期です。夏の厳しい暑さでお世話になった木々も、陽があたらないようならば少し切りさばいてクリスマスローズに日光を当ててあげるようにします。

隣接する株の葉と接触しないように鉢の間隔をあけて 株元に陽をよく当ててあげましょう。

水やり

10月は生育時期なので、水は切れないようにします。用土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るように、たっぷりと水を与えます。

週に2~3回、晴れた日の午前中(午前10時頃まで)に水を与えてください。10月には霜が降りる日もあるため、午後に水を与えて翌朝まで残っていると鉢中で凍り根を痛めることもあります。

水やりは葉の上からやると茂った葉で用土にまで水が浸透しないので、葉の下の用土に直接与えるようにします。土が乾いてない水やりは、根腐れの原因になりますから注意してください。

肥料

鉢植えは肥料不足になりやすいです。リン酸分の多い液体肥料(N-P-K=5-10-5など)を10日に1回、既定の倍率で水やり代わりに施します。蕾が付くころからやることで花つきと花色ががよくなります。

晴れた日の午前中に鉢底から流れ出るようにたっぷりとやりましょう。

また、10月上旬には、リン酸分の多い暖効性有機肥料(N-P-K=8-12-10など)を置き肥として施します。暖効期間が2ケ月ほどの肥料であるプロミックがおススメです。

病害虫の防除

クリスマスローズがおもにかかる病気は、

灰色カビ病、うどんこ病、べと病、軟腐病、ブラックデス、モザイク病、アブラムシ、ハダニ、ハモグリバエの幼虫(エカキムシ)、アオムシ、ヨトウムシ です。

病気の詳細と防除法は当サイトのクリスマスローズの病気と害虫を参考にしてください。

10月の管理 庭植え

水やり

不要です。

ただし、極端に乾燥すると生育が鈍くなって、花芽が形成されません。何日も雨が降らず乾燥が続いていたり、軒下など雨が当たらない場所では、必要に応じて水やりします。

肥料

10月以降は花を咲かせるためにリン酸を含んだ肥料が必要になります。

10月上旬にリン酸分の多い暖効性化成肥料のプロミックス(N-P-K=8-12-10)などを株の周囲に置き肥として施します。

10月の管理 苗

保管中の苗、まいたタネ

軒下など雨が直接当たらない明るい日陰で管理します。

用土の表面が乾いたら水をたっぷり与えます。ただし、水を与えすぎると加湿でタネが腐るので注意が必要です。

5号未満の苗

3号ポットは4号鉢に、4号鉢は5号鉢に植え替えを行います。市販の3号ポット苗も植え替えます。ただし、根の生育が良く根が多い場合は3号ポットは5号鉢に、4号鉢は6号鉢の鉢に植え替えるといいでしょう。

根鉢の肩の部分と下部3分の1をくずして植え替え、用土や元肥は開花株と同じです。

植えつけて1週間ほどは直射日光の当たらない半日陰で管理し、水やりの代わりに活力剤を施します。

活力剤のハイポリックリキダス↓

※ハイポネックスリキダスは、活力液で、植物の生育に必要な養分の吸収を高めるコリン、フルボ酸、アミノ酸(何種類:プロリン、アラニン、等)、各種ミネラル(Ca、Fe、Mo、Mn、Mg、B)が配合されています。
ハイポネックス原液と異なり、肥料(N、P、K)は、含んでいません。

 

その後徐々に日向に移動させ、用土の表面が乾いたら通常の水やりに戻します。5号鉢に植え替えた苗は、そのあと「開花見込み株」として扱い、開花株と同じように管理していきます。

まとめ

10月はだんだん過ごしやすい時期になりクリスマスローズも生育が盛んになってきます。株分けして鉢への植え替えや、庭への植えつけの適期でもあり、作業で忙しくなります。

クリスマスローズの土は自分でブレンドしてもよいですが、市販の専用土なら面倒な手間がなく、初心者の方には安心なのでおススメです。

新しい土と環境で生育が活気づき、来年の開花を楽しみに待ってみたいと思います。

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