クリスマスローズが一般の草花よりも長く楽しめるのは花弁に見える部分がガクだから。
早春から4月頃まで鑑賞できたクリスマスローズもいよいよ梅雨の季節を迎えます。
一時の旺盛な花姿もなく、まるで成長が止まったかのように見えますが、6月の梅雨の季節に入ってもクリスマスローズは次の花芽をつくる準備に入っています。
過ごしにくい環境の中、苗の根はゆるやかに成長を続けています。
6月の作業
株元の整理
3~4月中旬の花柄切りで残した花柄の基部が黒っぽく枯れてきたら、指で抜き取り、病害虫の温床になる鉢内の雑草は、株元だけでなく周辺も含めて抜き取っていきます。
それ以降も9月頃までは雑草が生えやすいので、気が付いたらこまめに抜き取っていきましょう。
株元の整理後、根が地表に露出している場合は深植えにならない程度に用土を補充し、今まで施した置き肥はすべて取り除きます。
タネの採取・花柄切り
適期は5~6月上旬、5月と同じです。
※こちらは中級・上級者向けの作業です
タネまき
適期は5~6月上旬で5月と同じです。
※こちらは中級・上級者向けの作業です
タネの保管
適期は5~6月上旬で5月と同じです。
※こちらは中級・上級者向けの作業です
6月の管理 鉢植え
置き場
鉢植えは梅雨明けまでは日に当てるように管理します。その後、9月中旬まで(秋雨が終わるまで)風通しのよい半日陰(または風通しのい午前中だけ日が当たる場所)で管理します。
風通しがよく春はうららかな日差しがあたり真夏は半日陰になるような場所が理想で、強い日差しや西日は避けるようにします。
適切な場所がない場合は、よしず すだれなど、で日よけを施し、鉢内の温度を下げてあげるといいでしょう。
よしず、すだれが株に近すぎると、遮光が適切に行えないので、株から1.5m程度離して設置してあげるとうまくいきます。
また、日よけの施し方によってはかえって風通しが悪くなって株が蒸れる原因になることがあります。
水はけ、風通しが悪い場合は、花台を設置したり、すのこを敷いたりして鉢の下に隙間を設け、コンクリートの輻射熱で鉢内が高温になるのを防いであげてください。
水やり
用土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまで水をたっぷり与えます。
気温が上がって水を与えると、根や葉が傷む恐れがあるので、晴れた日の午前中(5時~8時)に水やりを行ったほうがいいです。
水やりも葉の上から行うと葉の茂みで水が用土まで浸透しません。葉の下の用土に直接与えましょう。
肥料
置き肥は6月上旬にすべて取り除き、6~9月中旬まで(秋雨が終わるまで)は株が消耗しやすいので10日に1回活力剤を施していきます。
病害虫の防除
灰色カビ病、うどんこ病、ベト病が多発する時期なので見つけ次第患部を切り取り、殺菌剤を散布して風通しのよい場所で管理します。
その場合、殺菌剤の散布は気温が高い日を避けて行ってください。
また、降雨量が増えると、軟腐病が発症しやすくなるので、見つけ次第、鉢ごと廃棄します。
アブラムシは殺虫剤でハダニは殺ダニ剤で防除。
ハモグリバエの幼虫は、アオムシ、ヨトウムシが葉を食害するので見つけ次第捕殺するか浸透移行性殺虫剤を6月中旬に散布します。
6月の管理 庭植え
水やり
要りません。軒下など雨が直接当たらない場所では必要に応じて与えます。
肥料
不要
6月の管理 苗
保管中の苗・まいたタネ
軒下など雨が直接当たらない明るい日陰で管理します。
用土の表面が乾いたら水をたっぷり与えます。ただし、水を与えすぎると加湿でタネが腐るので注意が必要です。
5号未満の苗
風通しのよい半日陰で管理します。
葉が傷まないように直射日光を避け、水切れにも注意します。
肥料は施しませんが株が消耗しやすいので活力剤を10日に1回、与えていきます。
まとめ
回復力が高いこの季節は、様々な作業の適期になる半面、クリスマスローズには苦手の梅雨のシーズンに入っていきます。だんだん気温も上がり鉢植えは水分不足にならないように、表土が乾いたらたっぷりの水を午前中に与えていくことです。
根がパンパンに張ってくると、鉢の中が水切れしやすくなっいるので注意が必要ですね。地植えの場合はあまり神経質になる必要はありません。
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